冒険、交易、戦闘のどれを楽しむにおいても、船が重要になります。いろいろな種類のものがありますが、その特徴をまとめてみました。ゲームをする上で知っておくと、より楽しめるかなという程度の内容でまとめています。
帆装による分類
スループ
- マスト:1本
- カッターよりマストの位置が船首寄り
- マストから船首から前方へ伸びた棒に張られるジブは通常1枚
カッター
- マスト:1本
- スループに比べるとマストの位置が船中央から後方寄り
- マストから船首から前方へ伸びた棒に張られるジブは通常1~2枚
ケッチ
- マスト:2本
- メインマストの後方に少し低いミズンマストを有する
- 全て縦帆
スクーナー
- マスト:2本以上
- 最後部のマストが最も高いかすべてが同じ高さ
- 全て縦帆
- 横帆船に比べて少人数で操縦できる
- 風上へ切り上げやすい
18世紀以降、アメリカで発達した。縦帆なので逆風のときの帆走性能が高く、操縦も容易で少人数で航行できることから近距離輸送や漁業で主用された。さらにその経済性を評価され、アメリカ『ローソン号』のような7本マストの5000tクラスの船も出現して帆船時代の末期にも活躍した。日本では幕末に建造された君沢形がこれに属する。現在は、大型ヨットとして愛用されている。
シップ
- マスト:3本以上
- 全て横帆
- 18~19世紀初頭に使用された帆装形式
- クリッパー(快速帆船)や戦列艦もここに含まれる
- 初期の帆装はキャラックに近い
15~17世紀の軍船と商船
ガレー
- 紀元前3000年頃から18世紀まで、地中海を中心としたヨーロッパで用いられた櫂で漕ぐ形の軍船
- 古代は漕ぎ手を2~5段に配置
- 主要武器は船首から突き出した衝角(ラム)
- 速度と操縦性に優れて、接近戦で威力を発揮する
- 15世紀以降、櫂は1段とし三角帆を展張する漕帆併用に発達、商用でも用いられることになる
キャラベル
- 14~17世紀まで、地中海で使用された小型帆船
- 2本マストに三角縦帆から3本マストへと発展
- 追い風の時の能率性を考慮して前方のマストを横帆に変更する形で進化した
- 当初は貿易船と利用されるも、高い操舵性を有したことから探検家にも愛用されることになる
- 有名な船はコロンブスのアメリカ大陸探検航海に随伴した
- ピンタ号
- ニーニャ号
キャラック(ナオ)
- 15世紀に地中海で開発された帆船、大航海時代を代表する船種の一つ
- スペインではナオ、ポルトガルではナウと呼んだ
- 遠洋航海を前提に開発され、大西洋の高波でも船体の安定を保つための巨体と大量輸送に適した広い船倉を有する
- マストは3~4本が多く、複層式の船首楼と船尾楼を有する
- 北ヨーロッパのコグ船と南ヨーロッパのキャラベル船の長所を受け継ぎ、メインと前方は横帆、後方は縦帆と異なった種類の帆を組み合わせた艤装
- 大型化に伴って4本マストが登場し、16世紀には発展系として、ガレオン船が開発された
- 有名な船は多数
- サンタ・マリア号
- ビクトリア号
- サンタ・カタリア号
ガレオン
- 16世紀半ば~18世紀の帆船の一種
- キャラックから発展した船形で、小さめの船首楼と大きい1~2層の船尾楼を有し、3本のマスト、1~2列の砲列を有した
- 遠洋航海を前提に開発され、大西洋の高波でも船体の安定を保つための巨体と大量輸送に適した広い船倉を有する
- キャラックと比較して幅と全長の比が長く、荷が多く積めるや速度が出るといったメリットがあったが、安定性に欠けて転覆しやすいというデメリットがあった
- 大型化に伴い大量の砲を備えて戦闘に特化した戦列艦へ発展した
- 有名な船は多数
- ゴールデン・ハインド号
- サン・ブエナ・ベントゥーラ号
- サン・ファン・バウティスタ号